今回のツールは
工具長の補正です
前回の工具径補正は
いかがでしたか?
オフセットという概念は
NC加工を扱う時、
はじめて学ぶ
重要な概念です
価値を提供するためには
なくてはならない機能です
これに対して、工具長は
どうでしょうか?
(1)工具の長さはドリルを使う時
加工深さを決めるために
必要な要素です
1.加工の深さは、
ワークを立体にとらえるとき
3次元空間の
垂直方向になります
これを
Z軸方向と呼びます
水平方向は、
X,Y軸方向と呼びます
3軸を越える軸方向は
5軸加工など複雑になります
ここでは3軸までとします
2.Z軸方向はワークに対して
ドリルの送り量になります
ドリルの先端がどこにあるかを
補正するのが
工具長の補正です
ドリルを研磨するシーンが
ユーザーにあるかによって
補正は大きく変わります
まずは、
工具長補正は
研磨するというより
取付け誤差による
補正が目的になります
3.加工中はドリルの先端が
どこにあるかは、わかりません
加工中に加工されている深さを
計測する技術は、
今のところ聞いたことが
ありません
(2)ポイントは何か?
ポイントは加工してからの
確認になることです
結局は加工してから
深さを確認して補正になります
工具径にしても
工具長にしても
加工した結果を測定して
補正をしていきます
これは料理の味見と同じです
全部、終わってから
確認するのは避けるべきです
全部、加工が完了してから
確認するのは
もっとも大切な時間を
失います
(3)どうやるか?
基準のサンプル加工で
確認することです
いかに早く確認するか
どんな加工でも
まずはテストで確認する
長時間かけた後に
品質基準でNGに
なると
マインドのダメージも
大きいです
補正は手段です
結果を常に計測する
そんな流れが
価値の提供です