前回は3D-CADのエンジンのカーネルについて話しました。
今回は、
具体的なカーネル方式とその選択が
どのように設計プロセスに影響を与えるかについて
掘り下げていきます。
1.カーネル方式の違いとは?
カーネルとは3D-CADのエンジンで
基本的なモデリング機能の提供です。
主にB-Rep方式
(Boundary Representation)と
CSG方式
(Constructive Solid Geometry)の
2種類があります。
B-Repは複雑な曲面処理に強く、
CSGは部品の組み合わせに強く、
軽量なデータ生成に優れています。
2.データ量の軽量化
特にCSG方式は、
単純な形状の組み合わせで
複雑なモデルを構築するため、
データ量が軽量になりがちです。
これは、大規模な設備や
複数の機器を含むシーンでの
作業効率の向上につながります。
3.具体的なツールの選択
市場には多くの
3D-CADツールがあり、
それぞれ異なる
カーネルを採用しています。
たとえば、
SolidWorksやAutodesk Inventortは
B-Rep方式を、
iCADはCSG方式を
採用しています。
選択はプロジェクトの要件や
デザインの複雑性によります。
4.デザインと運用のバランス
どちらの方式を選択するかは、
デザインの自由度と
運用の効率の間での
バランスを考慮する
必要があります。
特に産業機械設計においては、
データ量の軽量化が重要な
要素となることが多いです。
個人的には、
ソフトウェアツールは
アプリケーションなので
軽いという評価は、
もっとも重要度が高いです。
これからは、
Web環境で使えることも
重要な要素になるので
iCADのViewerが最近、
HTMLに対応するようになったので
今後、注目していきます。
ここまで、
3D-CADについて
勉強してきました。
制御設計の
見えない世界の見える化は
3D-CADがゴール像になりますが、
機械設計部門の選択が
大きなハードルになることを
学びました。
3D-CADの研究は、
一旦、ここまでとします。